『本流エノハ』

先程の「戻り」と類似して紛らわしいが、単純に本流に棲むパーマークのはっきりしたヤマメ

アマゴを指す。更に本流の言葉のとおりどちらかというと大物に対しての意味合いが強い。

ただ、その大半は混血もしくは放流で、本当の意味での「本流エノハ」は殆ど居ないと思う。

しかし本流では「戻り銀毛」の章で述べた固体とはまた別の固体も確かに存在する。

それは中、上流でよく出会える固体と同じで、多少銀毛は入っているものの(多分放流系の

血が入ってるのは間違いないのだが)パーマークがしっかり着いており体高もしっかりあるが

それに比例し顔も大きく、ワイルドでとがっている固体である。おそらく上流や支流から

落ちてきたものがそうなのだろう。ただ多少でも銀毛が混じっていると言う事は放流系の

「戻り」に近い種なのは間違いないのだが、天然系の特徴が顕著に出ており、たとえ放流系

の血が混じっているとはいえ、かつての様に本流でのエノハの棲息を期待させる固体である

ことは過言ではない。

僕の経験でも本流で10本に1本(30cm以上に限定した場合)混じるか位の確率で

そう滅多に出会えない大物だが、出会えたときは大きな感動を与えてくれる魚である。





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